なぜか竿を納める踏ん切りのつかない今シーズン。静岡の興津川まで行ってじゃじゃまるさんたちと納めるつもりをしていましたが、前日朝、Hさんからの1通のメールで心が動く。メールの内容は至ってシンプル。「北山まだまだ釣れますよ。」なに?できるの?Hさん、今年シモツケを制したM川さんや森岡名人たちと行動を共にする瀬釣り名手です。Hさんも熊野中毒患者の一人。deibuの気持ちも分かっていたのか!ここ3年は熊野・北山で納竿をしていますが、今年は無理かなと諦めていました。しかしdeibuが行くならHさんも行ってくれるということで、これは行くしかないでしょ!天気予報はいまいちですが、一応土日できる装備で挑みましょう。


 北山川、例年ならまだおとりも置いてある時期ですが、今年は台風で終了しています。メールをくれたHさん、前回はガリで簡単に採れたから大丈夫!と心強い。おとり獲りがあるので早めの出発。打ち合わせは簡単、現地へ8時!これでOK!予定より早めでしたが熊野には同時に到着していました。
 瀞流荘前、橋上から川を見るとかなり濁りが取れて川底が確認できるくらい。石色も良し!これはワクワクします。もちろん釣り師の姿は無し。まずはおとり獲り。Hさんに託しますが、deibuも一応協力しようと用意してきました。9年前に頂いた仕掛けと算盤おもり。竿はエギング用中通し竿です。今回で2回目のガリ挑戦のHさん、手こずっています。deibuも初めてでワケも解らず投げるだけ。30分も過ぎたころでしょうか。初めての反応が!掛かってる!16pほどですが背掛かり!もう1匹ほしいですが、算盤おもりが無くなりあえなく終了。Hさんはまだガリ竿を振っていますが、先にこの1匹でやってみます。


 ジェット船も運休中なので航路を掘ってありません。どこでも川を横断できる。石色は最高!流芯は少し白っぽく見える。願いを託しておとりを流れへ。馴染んだと思ったら即ググン!ん?動かない。上げると掛かってる!アユカケでした。再投入。落ち着くところで待つ。掛かった!反応が多い。3匹掛けておとり確保完了。Hさんも開始。いきなり入れ掛かっています。やはり白っぽいところでは反応がない。やや手前、瀬の掘れ込みや大き目の石廻りが良い。そういった場所できれいに泳ぐと掛かる。そんなピンポイントを広い流れから探し打っていくのでそれほどのペースでは掛かりません。でも居るところではビンビン反応が出てまっ黄色で掛かるので最高です。オスでもぬるぬるでまだいい匂いがします。午前中は17匹。Hさんも同じ程度。少し下流で両型連発だったそうでにっこりです。
 午後も同じ場所で。両型ポイントがまだ攻めきっていないのでその周辺を重点的にやってみます。やや大き目の石が多いざら瀬ですが、底の変化が多くそこに鮎が着くようです。ここはサイズが良い。18〜20pクラスも掛かり最高!3時半ころまでやって11匹でした。
 この日は曇り、午後雨でしたが、寒くなく、水もそれほど冷たくない。3時を回ると追いが無くなりましたが、お昼を挟んだ時間帯は活性高くとても11月を感じない日でした。比較的水位が低かったこと、航路が掘ってないことで縦横無尽に動けて広く探れるので面白かったです。 
 途中地元の方が一人だけ竿を出していました。この方は投網で簡単におとり確保。うらやましい。Hさんは用事で帰宅。誰もいない広い河原で雨に濡れながら着替え。瀞流荘で温泉に入り明日はどうしようかと考えていましたが、露天風呂からさっきまで釣っていた川を見るとオレンジのおとり缶だけがポツリと見えます。なんとも寂しい限り。温まったらみかんを買って、途中おいしいものでも食べてゆっくり帰るか。
 鮎を全て放流して帰路に付きました。途中時計を見ると関所の閉門までに間に合いそう!関所「一冨士」さんで中華そば頂いてこれで納竿できました。やっぱりこうでなければ。


 瀞流荘周辺は先の台風での建造物への被害は比較的少なかったようですが、川の両側には高い所まで濁流の爪痕がありました。少し下流へ行けばまだまだ復旧の真っ最中。熊野へ行くのは少し気が引けましたが、最後に行けて良かったです。被害も甚大ですが、それ以上に回復する力を持っていると感じさせる熊野。最後に楽しませてくれて感謝です。
 ところで北山川ですが、鮎はまだ若く、今月中ごろまでは間違いなく楽しめそう。ほとんどの場所が更場です。人の手が入っていない本来の流れと野生の鮎を楽しめる貴重な一時かもしれません。仕舞った道具をもう一度濡らす価値が十分あると思いますよ。浅場にも沢山いたので投網の権利が有る方なら簡単に確保できると思います。ガリでも経験者なら簡単かも。


 さて今年の鮎はこれで終了です。釣った数は昨年よりガタ落ちですが、得るものが多かった年でした。近いうちに今年のまとめを書き記します。海は釣れたら記事を書く予定。気が向いたら覗いてください。今シーズンもお付き合いくださりありがとうございました。
 
七里御浜から見る日の出。海岸には台風の流木がまだ手つかずの状態ですが、それに関係なく朝がやって来ます。沢山の釣り人が朝日に向かって竿を振っていました。精神衛生上、とても良さそう。 瀞流大橋から見る北山川。ダムの濁りは若干残っていますが、石色良くヤル気にさせる風景でした。
右岸へもスイスイで行けました。浅場もピカピカ。魚影は濃い。 良く掛かったところ。おとりを下流へ下げると良く反応しました。
北山の野生。オスでもまだまだおとりに使えます。鮎の匂いが良かったのにビックリ! 午後は左岸から。この人気ポイントが更場なんてそうないことです。
左岸側もこの通りピカピカ。泡は伏流水が多いので出ていますが、綺麗な泡です。 この辺りはサイズが良かった。石が様々で底の変化が多い所。水深は股下程度。Hさん、構えは森岡名人そっくり!
これだけ釣れれば大満足です。全て放流しました。ありがとう。 紀伊半島の鮎師の関所、一冨士さんで至極の1杯。やさしい味でホッとしますね。ごちそうさま。
月曜朝、御在所のふもとに虹が掛かっていました。スッキリ終われてよかった。 今年はみかんがウマいです。しかし1kg100円は安いですねぇ。最後は満載で帰って来ました。

 北山川 11月05日

ポイント(Googlemapにリンク) 釣 果 竿 天井糸 上付け糸 水中糸 下付け糸
瀞流荘前 28匹 シマノバーサトルH2.75 9.0NB フロロ0.6−3.5m 無し 北越乱0.04-5m フロロ0.3-20cm
鼻管ハリス 手 尻 針ハリス 逆さ針 鼻 管 その他
フロロ0.8-21cm 20cm イニシア7.25-4本
一角6.5、7.0-4本
フロロ1.2 オーナー白一体2号 オーナーチタン6mm 小澤式背針
おもり1号