2日目も5時半集合。心配された天気の崩れも無く良い朝です。準決勝は1回戦のAブロックを使用。敗者復活戦は飯田おとりさんの前から宮田橋下流淵頭まで。deibuは23名中13番くじ。夕べ沢山食べて飲んでこの日は体調万全!釣り場選びにも釣り方にも一切迷い無しで挑みました。「自分のスタイルで釣る!」それだけです。


 狙ったのはこのエリアではきつい流れになる宮田橋の真下!やはり誰も行かないのでピーヤの台に立って釣り開始。9m竿では橋桁に当たります。橋下からおとりを入れて強引に橋直下まで引き上げてから元竿を1本縮めておとりが落ち着く場所で待ちます。先週の長良川からへんてこな泳がせばかりで久しぶりに竿でおとりを感じる感覚を取り戻しました。気配濃厚で絶対掛かる感じ。ほどなく1匹目。橋下から抜け出さないと竿が起こせないので一旦下流へ下げて、橋下流へ抜けだしてから取り込みます。20cmほどのおとり頃。同じように流れに引き込んでいきます。すぐにきた!しかし竿を下流へ下げた時にどうしても糸が緩むのでそこでバレてしまいました。バレると反応が鈍ります。
 もう1匹のやや小型のおとりを出動するも流れに負けてしまう。ここで30分ほどロスしたのが痛かった。少し休んだ掛かり鮎に再交換して反応を探ると追われ感があって横に動いた瞬間に掛かった!狩野川で初めて見る黄色い鮎。写真撮りたかったですが余裕なし。良型のこのおとりを送り出すとギュイーン!理想的に掛かった!ちょっとでかい。慎重に取り込んで3匹目。まだ残り時間はありました。このおとりも元気いっぱいで瀬を泳ぎ上がる勢い。ドン!と当たり。でも針に乗らなかった。ここでチェックを怠った。橋下まで引き下げてのチェックはおとりに負担が大きいので躊躇してしまいました。さっきまでの感じなら絶対掛かる泳ぎで触っていないポイントを攻めても掛からない。逃げるのに。さすがにおかしいとチェックすると鼻管ハリスが鼻管の少し下で切れていました。やはりさっきの「ドン!」で弱っていた所で切られていたようです。
 時間も少なくなり仕掛け交換も焦る!なんとかセッティング完了してもう一度引き込む。この辺りで焦りから釣りが雑になっていた。これはイカンと気づき、一度下流へ入れ直し、反応を確かめながら引き込んでいく。よし、テンションがフッ、フッと抜けるこの感じ。これが出たら待て!です。掛かった!残り3分!さすがに焦ってバタバタになり終了。検量の結果、1位が日比野さん7匹!込み6匹は2位タイで栃木のSさんと15分のプレーオフになりました。
 同じ所へ入ることが出来れば掛ける自信が有りましたが、残念ながらエリアは「宮田橋まで」。じゃんけんに負け、勝ったSさんは先ほどまで釣っていた場所へ。おとりを1匹自分で選んで開始です。掛けるイメージが全く持てませんでしたが、やはり開始5分でSさんが掛けてあえなく終了。昨年のマスターズに続きあと1匹で全国シードを逃すことになりました。また後々悔しさが出てくるのだと思います。


 さてAエリアでの準決勝はどうなったのでしょうか。トップはなんと金沢さん!15人中の15番くじでしたが、吊橋付近で14匹の圧勝!やや太めのナイロンで石の前後、左右、上を超シビアに攻めていく釣りです。マスターズ準優勝を含む3年連続出場の実力は、一旦火が付くと止まりません。金沢さんの竿さばきは華麗でもの凄く的確ですよ。キレが有りスピード感溢れる釣りはdeibuの目指す所で憧れます。機会が有れば是非注目して見てください。高橋名人もさすがの11匹、椿さんも6匹と危なげなく勝ち上がり。好調の末武さん、山崎さんも9匹で勝ち上がり。残り3名は込み5匹の5名によるプレーオフ。山本さん、小林さん、鷲見さん3人のバリバステスターと小澤さん、そしてもんどさん!この中から小澤さん、小林さんが早抜け、山本さんが予選釣果で抜ける結果になりました。


 決勝エリアは選手以外のお客さんも多かったので、上流吊橋から下流宮田橋までと広く取られました。本部から下流へ4人、上流へ4人とスタートは分かれました。宮田橋上に末武さん、配布場所100m下流付近に小澤さん、小林さん、椿さん。開始直後川中央から右岸向きで釣っていた小林さんの竿が曲がる。続けて2匹目も。ポイントは砂が混ざる緩い流れ。このまま突っ走るのかに見えましたが、次が掛からずリズムを大きく崩してしまったようでした。その頃最下流部の末武さんも開始後すぐに3連発し、完全に波に乗って14匹で優勝になりました。注目の小澤さん、椿さんも1匹目に苦しみ波に乗れず。吊橋下では多くのギャラリー注目の中、山本さんが完璧な泳がせで10匹まで早々に伸ばしましたが根掛かりで止まってしまったそうです。高橋さんも苦しい中でも必ず掛けてくるしぶとさで5匹で3位、表彰式では少し緊張気味ですが堂々たる末武さんが中央に!カッコいいですね!2位、3位は表彰台常連のお二人。末武さんの賞品やカップなどを慣れた手つきで並べてあげていました。


 何もできないまま終わってしまった今大会でしたが、最後の最後で少しだけ自分の釣りが出来たのですっきりです。あとは今の実力通りの結果だったと言うことでしょう。それでも全国大会と言うのは沢山の名手の方たちに直接お話しを聞いたり、釣りを間近に見たり、貴重な経験となります。間違いなくスキルアップになるのでまた頑張って機会を得られるようにしたいですね。


 今回の反省
 ・掛からないという意識を持ちすぎて掛かる鮎を見逃していた
 ・根拠のない釣りをしていた
 ・集中できていなかった
 ・おとりを放す位置、コースにもっと気を配るべきだった
 ・中途半端な泳がせ釣りをしてしまった


※今回の狩野川は、長く続く渇水でシビアでした。慣れない泳がせに苦労した、と多くの選手が言っていました。もちろんdeibuもその一人で失敗しました。でも決勝に残ってくる方たちの釣りを見ているとこの状況だから泳がせる、という感じではなく、自分のスタイルの中で、この状況ならばどうやっておとりをコントロールするのが最善か、と考え釣っているように見えました。あくまで自分のスタイルの中で組み立てる。それでも釣れない時はありましたが、循環し出すとその方たちは止まりません。8m竿+PEでおとりのタナと姿勢を緻密にコントロールする椿さん。先週の全日本最多釣果の情報も皆に伝わっていて注目されていましたが、矢作川で1年中、川と鮎に関わり、そこから導き出される独自の理論はもの凄く説得力が有ります。ナイロンの0.4号で石の一つ一つを攻めきって行く金沢さんの釣り。竿は立て気味でもテンションをかけたまま掛けて行く小澤名人。共通するのは竿さばきの凄さです。糸でおとりを操るのではなく竿で操る。この差が更に1段上に行くキーポイントかと感じました。それを裏付けるように、この名手たちに共通するのは竿へのこだわりの強さです。
 また優勝した末武さんの釣りは、1回戦は荒瀬の坪の中を、準決勝では鏡のトロを、決勝では浅い波気のある砂場を。全く違う種類のポイントで釣果を出していました。1回戦で結果が出ればそれに引きずられて同じようなポイントを選びがちですが、そうではなかった。機会が有ればどうやってポイント選択したのか聞いてみたいですが、下見も一生懸命にされていたのは間違いありません。
 deibuはあまり人の釣りを見ているのが好きな方ではありません。(自分が釣りたくなるので)でも名手の釣りはやっぱり見るとためになります。全国大会では名手たちも全てを出し切って釣るので、見学するならその極限の釣りを見るのが勉強になりますよ!
 
決勝に向かう選手8名!決勝だけキャップが変わります。厳しい時ほど勝ち上がるのは真の実力者ばかり。「運」では残れません。 決勝おとり配布。決勝になるとマスコミ、観客も増えて緊張感が増します。
決勝開始前の緊張感漂う狩野川。おとり配布場所から下流側へ4名。下流から、下限宮田橋近くに優勝者末武選手、次に小澤選手と小林選手、そして注目の椿選手。 8m竿、PEで完璧におとりの棚をコントロールして掛けて行く椿さん。先週の全日本チーム戦で総釣果366人中1位!今回も総釣果は2番?
矢作で鍛えた技術は全国でも光っています。来年も大注目!
決勝を終えて川から上がってきた新チャンピオン末武さん。大内山川予選2年連続優勝者です。なぜ長良川予選で勝ち上がれないのか不思議ですね。知り過ぎるとかえって難しくなる。知らない川だと実力発揮! やや緊張の面持ちの末武さん。カッコいいですね!準優勝の山本さんは表彰台が定位置になって貫禄が有りますね!
全国の表彰台はなかなか遠いです。小澤名人が言っていましたが、チャンスが訪れた時は何が何でも掴み取るぞ!という意識が大事と言っていました。小澤名人は負けた時の悔しがりようも常にトップです。 惜しくも表彰台を逃した5名。おっと小澤名人、悔し泣きか!
小林選手は開始5分で2匹掛け、突っ走るかと思いましたが。心中複雑なこととお察しします。
敗者復活戦のポジション。宮田橋真下のピーヤに立っているのがdeibuです。橋上左岸の方も同釣果でプレーオフとなりました。プレーオフはSさんは試合とほぼ同じ立ち位置、deibuはその右岸側に立ちました。 ここからおとりを入れて強引に引き上げました。
竿を1本縮めて極手前を引き上げ探りました。かなり反応が有りました。強い流れの中でおとりが落ち着くところを探して待てば掛かりました。最後にやっと自分スタイルで釣れて満足です。 掛かると橋下へ戻ってキャッチ。竿が橋桁にあたるので難儀しました。
※掛川からわざわざ応援に駈けつけてくれたじゃじゃまるさんが撮ってくれました。ありがとうございます。
昨年もあと1匹、今回もあと1匹で全国シードを逃しました。この1匹を掛けられるよう何が足りないか良く考えます。気が付いた方、教えてください!

 狩野川 9月16日 バリバスカップ全国大会参戦 2日目

ポイント(Googlemapにリンク) 釣 果 竿 天井糸 上付け糸 水中糸 下付け糸
敗者復活戦宮田橋 04匹 シマノ競FW H2.6 9.0 フロロ0.8−3.5m 無し 北越乱SP0.05-5m フロロ0.4-20cm
鼻管ハリス 手 尻 針ハリス 逆さ針 鼻 管 その他
フロロ1.0-23cm 20cm イニシア6.75-4本 フロロ1.2 オーナー白一体3号 オーナーチタン6.5mm 小澤式背針